危険な祝祭


                                                                                            ●権利表示
                                                                                              『第六猟兵』(C)ryuw/トミーウォーカー

●『祝祭』のおもてなし
 ある日、人里離れた山奥で一つの「宗教」によって結ばれた、信者達が住んでいました。
 そこに住む者は全員、一つの「宗教」……とある一体の「UDC」を信奉する、信者達でした。
 ある日人里離れた宗教村の村長がこう言いました。
「もうそろそろ『祝祭』の時期だから、外部の人をおもてなししよう」
 宗教村の村長がそう言うと、村人達はこう言った。
「そうですね、そろそろ『祝祭』の準備をしなければ……」
 村人達はそう言って、『祝祭』の為に外部の人を呼び込むのだった。

●猟兵達にお願い
 グリモア猟兵のリュセフィーヌ・オールセン(オラトリオのビーストマスター・f10236)は、集まって来た猟兵達にこう言った。
「人里離れた山奥の村で、「宗教」を崇拝している信者達がいるようです」
 リュセフィーヌは、そう言うとこう続けた。
「その「宗教」は100年にわたり「UDC」に『生贄』を捧げてきた一族の村のようです」
 リュセフィーヌはそう言うと、猟兵達は「!!」となった。
 そんな猟兵達の反応を見て、リュセフィーヌはさらにこう続けた。
「奇妙な『祝祭』によって生贄を要求し、信者たちは「老いた人」や「外部の人」を美しい祭とともにUDCへと捧げ、代わりに超自然の庇護を受け続けてきたようです」
 そんな非道は許せないですよね? とリュセフィーヌはこう言った。
「そこで猟兵達には、人里離れた山奥の村で『祝祭』に参加して「UDC」を倒して欲しいと言うのが、今回の依頼です」
 まずは、人里離れた山奥の村で『祝祭』に参加して下さい。
 と、リュセフィーヌが説明を始めた。
「『祝祭』では猟兵達を油断させるため村人達が総出でおもてなししてくれますので、思い切り楽しんでくれてOKです」
 その後に「UDC」の眷属が現れますので倒して下さい。とリュセフィーヌが続けると猟兵達はこう言った。
「え? 『祝祭』に参加して、恩を仇で返す事をしてもいいの?」
 と猟兵の1人が言うとリュセフィーヌはこう言った。
「はい、かまいません。悪い事をしている人達なんですから、「UDC」を野放しにしたいと言うなら話は別ですが…」
 とリュセフィーヌが言うと、猟兵の1人は黙ってしまった。
 猟兵の1人が黙ったのを確認したリュセフィーヌは、こう続けた。
「「UDC」の眷属を倒したら「UDC」本体が現れますので「UDC」本体を倒して下さい」
 とリュセフィーヌが言うと、リュセフィーヌはこう続けた。
「この「UDC」本体を倒すと、人里離れた山奥の村の信者達はおとなしくなります」
 そうすると、UDC職員達が、きちんと法の裁きを受けさせるでしょう。
 とリュセフィーヌが言うと、依頼書を閉じてこう言った。

「さて、これで一通りの説明は終わりました。では、あなた方を現場へと送りますね。健闘を祈ります!!」
 そう言って、猟兵達を現場へとテレポートしたのだった。


リプレイ(シナリオ本編)

第1章 日常 『「祝祭」への参加』

●『4人』の悪霊達
 馬県・義透(死天山彷徨う四悪霊・f28057)は、人里離れた山奥の村へとやってきた。
「いわゆる潜入と囮ですよねー。忍びの私としては、得意分野ですー」
 と自慢げに言うと、義透はこう思った。
(まあ、神社だと少し苦手な場所(悪霊的な意味で)なんですけどー)
 今の『私たち』には支障はないでしょう、と義透は呟くと人里離れた山奥の村へと入っていった。

 人里離れた山奥の村に入ると、村人達が『祝祭』の準備をしている所だった。
 村人達が義透に気づくと、村人の1人がこう言った。
「やあ、見ない顔だがこんな辺鄙(へんぴ)な村に何の用だい?」
 村人の1人がそう言うと、義透はこう言った。
「祭りがあると聞いてやってきた「外の人間」ですよー」
 義透はそう言うと村人達はこう言った。
「おお『祝祭』に参加してくれるのか、年齢的にもちょうどいi… いやなんでもない」
 村人達は謎の言葉を言い残してしまったが、義透は村人達の手厚いおもてなしを受けて『祝祭』を楽しんだ。
 盛大な食事も、適度なお酒も心から楽しんだ。
 『祝祭』を楽しみながら義透はこう思った。
(まあ、生まれが戦国乱世なんで、少し気持ちはわかるんですけどね。でも、UDCアースの現代にそぐわないのも知ってるんです。ですから… 今日でこれは終わりですよ)

 そうして義透の『祝祭』は、いずれ訪れる「UDC」を倒す依頼を果たす為に続けられたのだった……


●猟兵達の情報収集
 揺木・くるり(狂気に身を投じる私刑執行人・f32872)と佐藤・さくら(剣豪勇者・f06381)は、人里離れた山奥の村に着くとくるりはユーベルコード「十二月の大鴉(ネバーモア・レイヴン)」で【一羽の大鴉】を召喚すると、人里離れた山奥の村の情報収集を命じた。
 すると【一羽の大鴉】はくるりの命令通りに、人里離れた山奥の村の情報収集をする為に飛び立っていった。
 【一羽の大鴉】はくるりと五感を共有している為、くるりは【一羽の大鴉】を通じて感覚を知る事が出来るのである。
 そこでさくらはくるりにこう言った。
「? くるりさん、いったい何をしたんですか?」
 さくらがこう聞いてくると、くるりはこう言った。
「ああ、情報収集の為に【一羽の大鴉】に偵察を頼んだんです」
 くるりはそう言うと、さくらはこう言った。
「そうなんですか。私は猟兵としての仕事は初めてなので、緊張してます」
 さくらはそう言うと、くるりは先輩としてこうねぎらった。
「そうなんですね。緊張しすぎると失敗するかもしれないから、偵察は気を張りつつ他者の言葉を聞く事が偵察の第一歩ですよ」
 とくるりは言うと、さくらはこう言った。
「はい! 分かりました!! アドバイスをありがとうございます!!!」
 さくらがそう言うと、くるりはこう言った。
「よし! それじゃあ、人里離れた山奥の村に入るとしますか!!」
 そうして、2人は人里離れた山奥の村に入るのだった。

 くるりとさくらが人里離れた山奥の村に入ると、村人達が2人に気づいた。
「おや、今度は可愛い女の子2人ですか。いらっしゃい」
 村人の1人がそう言うと、くるりとさくらはこう言った。
「「はい! 祝祭があると聞いて参加したくて来ました!!」」
 くるりとさくらは同時にそう言うと、村人達はこう言って出迎えた。
「そうかい、そうかい。『祝祭』楽しんでいって下さいね」
 村人達はこう言って、くるりとさくらを祝祭の会場へと連れて行った……

 そうして連れて行かれた祝祭の会場ではすでに先客がいたようだった。
 義透は、くるりとさくらを見て、こう言った。
「おや、くるり殿、さくら殿、あなた方も来ていたのですね」
 義透はこう言うと、再び祝祭を楽しみ始めた。
 そしてくるりは祝祭をみんなで楽しもうと、村人達を誘った。
「良ければ、村人達も祝祭を楽しみませんか?」
 くるりはそう言うと、村人達はこう言った。
「いいのかい? あなた方は食べなくて?」
 それじゃ、『祝祭』の意味g… と言いかかって、口をつぐんだ。
「私ばかりがもてなされるのは申し訳ないので、ぜひ皆さんで楽しみましょう」
 とくるりは言うと、村人達は顔を見合わせていたが、くるりに向かってこう言った。
「分かりました、そう言う事なら…」
 そうしてくるりは村人達に向かってお酌を始めた。
「どうですか? 美味しいですか?」
 とくるりは村人達に聞くと、村人達はこう言った。
「ああ、女の子にお酌されるのは最高だな」
 くるりにお酌されている村人達は、くるりに対して親密な気分になった。
「ここでの生活は大変ではないですか?」
 くるりはそう言うと、村人の1人はこう言った。
「いや、そうでもないよ。実は「ある方法」を使って、超自然の庇護を受け続けているんだ」
 村人の1人がそう言うと、くるりはこう思った。
(なるほど… その「ある方法」と言うのが「UDC」に生贄を捧げる儀式の事なんですね……)
 その時【十二月の大鴉】の情報がくるりの脳裏に焼き付いてきた。
(なるほど… 社(やしろ)があるようですね… 社の入り口に複数の「UDC」の反応… そして、社の中に大きな「UDC」の反応…)
 くるりは【十二月の大鴉】が送ってきた情報を即座にそう解釈すると、村人達にこう言った。
「ありがとうございます、色々楽しめました」
 そう言って、村人達にお礼を言って、くるりも食事を適度に食べる事にした。

 その頃さくらは、食事を食べたり歌や踊りを楽しんだりして、祝祭を楽しんでいた。
 祝祭を開いてくれた事に村人達にお礼を言って楽しみつつ、色々なところに目や耳を向けていた。
(ここの村の家の扉に、男性の顔の看板がありますね…)
 しかも村全体の家に同じ男性の顔の看板がかかっていた。
(この男性の顔が「UDC」の顔なのかもしれませんね…)
 さくらはこう思うと、もっと「UDC」の事を知ろうと、同世代の男の子に聞く事にした。
「あの、こんにちは。家全体の扉にかかってる看板の男性って誰ですか?」
 さくらがこう聞くと、さくらの同世代の男の子はこう言った。
「ああ、あのお方は俺達の「守り神様」だよ」
 とさくらの同世代の男の子はそう言うと、さくらはこう言った。
「「守り神様」? いったい「守り神様」って何ですか?」
 とさくらが言うと、さくらの同世代の男の子はこう言った。
「俺達に、超自然の庇護をくれる「守り神様」だよ!」
 とさくらの同世代の男の子は言うと、こう続けた。
「「守り神様」は、100年以上前から俺達のご先祖様から今までこの村を守ってくれているんだ!!」
 とさくらの同世代の男の子は興奮気味にそう言うと、さくらにこう言った。
「君も『祝祭』に来たんだから「守り神様」の役に立ってくれるんだよね?」

 その時、村人達が社に連れて行く為に3人の元にやってきた。
「君達には「守り神様」の社に行ってもらいます」
 そう村人達が言うと、「UDC」に会う為に3人は社に赴くのだった…


第2章 集団戦 『スピリティア・レディ』

 そうして猟兵達は村人達の言う「守り神様」のいる社へと連れて来られた。
「さあ、ここで「守り神様」に会って下さい」
 神主が猟兵達に向かってそう言うと、社の鳥居の所にある建物の所に戻っていった。
 残された猟兵達は社の鳥居から社へと向かっていった。


●「UDC」の眷属出現!!
 ある程度社の鳥居から社へと行く途中で、「UDC」の眷属が現れた!!
「ああら…… わたくしと手合わせしてくださるんですの? 嬉しいですわ」
 『スピリティア・レディ』がそう言うと、猟兵達に襲い掛かってきた!!
 5人の猟兵達の2人宇良潟・伝助(裏方大好きな黒子猟兵・f21501)と桜井・乃愛(桜花剣舞・f23024)が『スピリティア・レディ』に対して攻撃をした。
「これが主より授かった力ですわ…」
 『スピリティア・レディ』がそう言うと、【自身の体に内包する多大な精気】を代償に自身の装備武器の封印を解いて【噴き出す霊気を、腕に鋭利化させた霊刃】に変化させ攻撃力を増した!!
 すると、乃愛はもう1人の猟兵・伝助の気配がない事に気が付いた。
 伝助は、【目立たない】技能を使って存在感を消し、罠にも使えるアイテム【戦闘用舞台装置】を設置していたのである。
 そうして伝助は『スピリティア・レディ』のユーベルコードの影響を受けることなく【罠使い】技能を使って『スピリティア・レディ』を倒していった。
 一方乃愛の方は、ユーベルコード「必殺の弾丸豪雨(ガトリング・スコール)」を使って『スピリティア・レディ』を倒していった。
「くっ! いくら倒してもキリがない!!」
 伝助はそう言うと、乃愛のサポートをする事にした。
「乃愛さん、助太刀します!!」
 伝助はそう言うと、ユーベルコード「見せ場は人それぞれ」を使った。
「皆様に合った演出で盛り上げます」
 すると、乃愛の武器の攻撃力が上がった事に乃愛は気づいた。
「ありがとう! これで「UDC」の眷属を倒せるよ!!」
 乃愛は再びユーベルコード「必殺の弾丸豪雨(ガトリング・スコール)」を使って『スピリティア・レディ』を攻撃した!!
「さぁ、これでお終いにしてあげるよ!」
「ギャアアアアアアアアーーーーーーーーーーッ」
 乃愛のユーベルコード「必殺の弾丸豪雨(ガトリング・スコール)」によって『スピリティア・レディ』は倒されたのだった。


●『4人』と1人の悪霊
 『スピリティア・レディ』は、馬県・義透(死天山彷徨う四悪霊・f28057)と鬼面衆・幻黒(滅ぼされし里の頭領・f32104)にこう言った。
「ああら… 吸い応えのある男性達だこと…」
 『スピリティア・レディ』はそう言うと、義透はこう言った。
「すみませんねー。あんたには勝ち目はありませんよ」
 そう言うと義透は、ユーベルコード「四悪霊・『解』(シアクリョウ・ホドキ)」を使った!!
「『我ら』は悪霊なり。運も霊気も生命力も…全てもらいましょう」
 義透はそう言うと、戦場の『スピリティア・レディ』全員の【運気、霊力、生命力】を奪って不幸を与え、義透自身に「奪った総量に応じた幸運」を付与した。
「くっ! 体から力が抜けていく…」
 『スピリティア・レディ』はそう言うと、次にこう続けた。
「ごめんあそばせ、もう抑えが効きませんの……」
 『スピリティア・レディ』がそう言うと、右目の赤い瞳が光り輝き【精気を奪う快楽責め】の攻撃回数が9倍になった‼
 だが義透には、『スピリティア・レディ』の色仕掛けは聞かなかった。
 義透の中には『4人』の悪霊がいて、その中の1人唯一の忍者の悪霊『疾き者』は忍者の修行によって色仕掛けは聞かなかったのである。
「くっ… 私のユーベルコードが効かない?!」
 『スピリティア・レディ』がそう言うと、義透はこう言った。
「運はあなたたちになく、『私たち』にあるんですからねー。その色で誘おうとも…色事は忍の務めですよ?釣られるわけないじゃないですかー」
 義透はそう言うと『スピリティア・レディ』を倒し始めた。
 義透は近くにいた『スピリティア・レディ』を四重属性(風+氷雪+炎+重力)のある【四天霊障】を使って倒していった。

「ギャアアアアアアアーーーーーーーーーッ!!」

 『スピリティア・レディ』が義透の手によって次々と倒されていくのであった。

 一方幻黒は『スピリティア・レディ』と対峙していた。
「我は鬼面衆・幻黒。滅ぼされし暗殺者集団「鬼面衆」の頭領だ」
 幻黒がそう言うと、『スピリティア・レディ』はこう言った。
「ああら、かっこいいお・じ・さ・ま。私のタイプだわ」
 それもそのはず、今の幻黒は鬼の形をした額当てと、首飾りが顔を覆い鬼面となった状態、いわゆる「戦闘態勢」の姿をしていたからである。
 だがそんな事を言っている『スピリティア・レディ』に対して、幻黒の態度は冷たかった。
「黙れ、オブリビオン。我が倒してくれるわ」
 幻黒がそう言うと、手に持っている杖の宝玉が怪しく輝くと共に「鬼面衆の死霊」を召喚した!!
 すると「鬼面衆の死霊」は、『スピリティア・レディ』に向かって戦っていったのであった。
 それは、頭領の命令は絶対という「掟」と突出した『集団戦術』によって「鬼面衆の死霊」は戦っているのである。
 すると『スピリティア・レディ』は、ユーベルコードを使った!!
「これが主より授かった力ですわ」
 そう『スピリティア・レディ』が言うと、色気を使い『スピリティア・レディ』自身の装備武器の封印を解いて【噴き出す霊気を、腕に鋭利化させた霊刃】に変化させて殺傷力を増した!!
 だが、幻黒はユーベルコード「怨みの触手(ウラミノショクシュ)」を使った。
「我の内から溢れる怨みの力を知れ!!」
 すると、幻黒は『スピリティア・レディ』のユーベルコードの弱点を見つけ出す事が出来た。
「よし、「鬼面衆の死霊」! この「UDC」の眷属達は、ここが弱点じゃ!!」
 幻黒はそう言うと、「鬼面衆の死霊」は、殺傷力が増している『スピリティア・レディ』の弱点を突き倒していった。

 幻黒は、オブリビオンに対しては容赦なかった。
 なぜなら、故郷であるサムライエンパイアの「鬼面衆」の里の仲間達をオブリビオンによって全滅させられたのだから…
 幻黒は悪霊になり、幻黒の仲間達は「鬼面衆の死霊」として存在している。
 悪霊になったいきさつは義透でも同じでオブリビオンに義透を含む故郷の人間たちを殺されたという過去を持っている。
 2人はお互いの過去を知らないが、お互いに知らない方がいいと思う。

 こうして義透と幻黒は、順調に『スピリティア・レディ』を倒していった。


●モフモフ達の戦い
 『スピリティア・レディ』は、隠神・華蘭(八百八の末席・f30198)とプリシラ・マーセナス(迷い子猫(21)・f21808)と中小路・楓椛(ダゴン焼き普及会代表・f29038)の3人にも向かってきた。
「ああら… 3人とも愛らしいじゃない… モフモフしたいぐらいよ」
 と『スピリティア・レディ』が言うと、3人はこう言った。
「「「お断りします!!」」」
 3人がこう言うと、『スピリティア・レディ』はこう言った。
「そう… 残念ねぇ… じゃあ、これでも食らいなさい!」
 そう言って『スピリティア・レディ』は、ユーベルコードを使った!
「ごめんあそばせ、もう抑えが効きませんの…」
 だが『スピリティア・レディ』は、肝心な事を忘れていた。
 今『スピリティア・レディ』が相手をしている3人は全て女性である事を…
 …… 『スピリティア・レディ』は「ゆr」… ゲフンゲフンッ! な気でもあるのだろうか?
 だが3人は『スピリティア・レディ』の怪しい言葉には耳を貸さずにこう言った。
「「「引っかかるわけがないだろう!!」」」
 そうして3人の逆襲が始まった。

 華蘭は前衛、プリシラは後衛、楓椛は支援と分担して戦っていた。
「みぃんな出て、こいこいこいです!」
 華蘭はユーベルコード「乱舞・狸囃子」で小型の戦闘用【化け狸】を召喚し戦わせた。
「こ、これがいわゆる「モフモフ」ってやつですか」
 と楓椛が言った。
 華蘭がある程度の『スピリティア・レディ』を倒すとプリシラはこう言った。
「援護は任せて! 君には当てないから!」
 プリシラは華蘭にそう言うと、後衛で華蘭の遠隔サポートをするため【マスケット銃】で『スピリティア・レディ』を撃ち始めた!!
 すると楓椛がユーベルコード「跳躍揚力転換術式: こる・ばるぷす(ヒラケシロガネ)」を使った!!
「彼方の炎を…拝借!」
 【物理/情報/霊子を灼く完全制御された浄化】の炎を放った。
 完全制御された浄化の炎は、『スピリティア・レディ』に楓椛の操作によって次々と当たっていった。
 そして残りの『スピリティア・レディ』にも華蘭のユーベルコード「未確認飛行物体・茶釜型虚舟(ユーフォーチャガマノナゾヲオエ)」を使った!!
「かもんゆーえふおー! 茶釜に引っ込むわたくしの代わりに、全てふっ飛ばしてくださいな!」
 華蘭自身の【ダサい茶釜を被った狸に化けたときの羞恥心】を代償に、5体の【空を飛び怪光線で攻撃する茶釜型の虚舟】を召喚した。
 すると、茶釜型の虚舟は残りの『スピリティア・レディ』に向かって攻撃していった。
 そうこうしているうちに、楓椛はこっそりと戦線離脱するのだった…

 『スピリティア・レディ』を全て倒した華蘭とプリシラは楓椛がいない事に気が付いた。
「あっ! 楓椛さんがいない!!」
 とプリシラが言うと、華蘭はこう言った。
「おそらく逃げたのでしょうか?」
 酷い事しますね。と華蘭は言うと、プリシラがこう言った。
「記憶はなくても、物事の善し悪しはわかるよ」
 とプリシラが言うと、華蘭はこう言った。
「プリシラ様は、以前の記憶がないのですか?」
 と華蘭は言うと、プリシラはこう言った。
「はい。キマイラですが、記憶を喪失した状態でダークセイヴァーで暮らしています」
 そのプリシラの言葉を聞いた華蘭はこう言った。
「そうでしたの… 記憶が早く戻るといいですね」
 華蘭の優しい言葉を聞き、プリシラはこう言った。
「ありがとう。早く記憶が取り戻せるように頑張るよ!」
 そうして、華蘭とプリシラは社の奥へと入って行くのだった。


第3章 ボス戦 『イネブ・ヘジの狂える王』

 「UDC」の眷属である『スピリティア・レディ』を倒した猟兵達は、いよいよ「守り神様」と人里離れた山奥の村人達が言っている「UDC」を倒すべく、社の中へと乗り込んでいくのだった。
 そんな猟兵達の前に現れたのは、人里離れた山奥の家の扉に立てかけられていた男性の顔をした「UDC」『イネブ・ヘジの狂える王』だった。
 『イネブ・ヘジの狂える王』は、猟兵達を見るとこう言った。
「ほほう、今回の『祝祭』では生贄がたくさん来たようだな」
 『イネブ・ヘジの狂える王』はそう言うと、猟兵達に襲い掛かって来るのだった!


●グリモア猟兵の戦闘
 『イネブ・ヘジの狂える王』は、ニノン・トラゲット(ケットシーの精霊術士・f02473)と鵜飼・章(シュレディンガーの鵺・f03255)に襲い掛かってきた!
 ニノンと章は『イネブ・ヘジの狂える王』の攻撃をかわすと、『イネブ・ヘジの狂える王』との距離をとった。
「ふむ… なかなかやるな」
 『イネブ・ヘジの狂える王』が一言そう言うと、章はこう言った。
「ああ、そうだね… これが僕の取り柄の一つだよ」
 章が使った技能は『早業』、この技能のおかげで『イネブ・ヘジの狂える王』の攻撃を避ける事が出来たのである。
 そしてニノンに向かってこう言った。
「ニノンも大丈夫かい?」
 章にそう聞かれたニノンは、こう答えた。
「は、はいっ! わたしは大丈夫です!!」
 ニノンは章に向かってそう言うと、『イネブ・ヘジの狂える王』に向かってこう言った。
「容赦なんてしませんから!」
 ニノンはそう言って、こう続けた。
「集中してぶっ飛ばせばなんとかなります!」
 ニノンはそう言うと、集中した魔法攻撃を始めた!
 その時『イネブ・ヘジの狂える王』がユーベルコード「カイトスの三魔槍」を使って、【メンカルの血槍】【ディフダの怨槍】【カファルジドマの戒槍】をニノンに放ち、命中したニノンの攻撃力を減らした!
「キャッ!!」
 ニノンは小さく悲鳴を上げて、防御をした。
 ニノンは『イネブ・ヘジの狂える王』に向かってユーベルコード「猫の毛づくろい」を使った!
 すると、ニノンと章の摩擦抵抗がかなり減った。
 ニノンの攻撃力を減らした『イネブ・ヘジの狂える王』が、ニノンににじり寄っていくのを見た章は、【友愛数】通称「闇くん」と言われている意思のある闇と一体化している【煉獄蝶】を呼び出して『イネブ・ヘジの狂える王』の気を逸(そ)らせた。
「な、なんだ。これは!」
 『イネブ・ヘジの狂える王』は、章に気づくとこう言った。
「貴様! これは一体どういうつもりだ!!」
 すると章は、こう言った。
「え、やだなぁ。僕はただあなたと友達になりたいだけですよ?」
 そう章が言ったとたんに『イネブ・ヘジの狂える王』に向かってこう言った。
「きみはそう思う。≪同調圧力≫」
 すると、『イネブ・ヘジの狂える王』は、章に対して友達になりたいという気持ちがもたげてきた。
 そう、章が言ったのはユーベルコード「同調圧力(リアリズム)」。
 対象の生命体や物体は章に対して友好的な態度をとるというユーベルコードである。
 だがボスである『イネブ・ヘジの狂える王』は首を軽く振って、友達になりたいという気持ちを振り払って、こう言った。
「残念だったな! 私にはこんなものは効かん!!」
 そう言って章の方を見ると、ユーベルコード「ネクロポリスの狂嵐」を使った!
 すると、【腐食の呪詛を含んだ極彩色の旋風】を放ち、『イネブ・ヘジの狂える王』から章とニノンに向かって、攻撃をした。
「くっ… 引き上げよう……」
 章は、ニノンを担ぎ上げて、引き上げるのだった…


●猟兵戦隊イェーガーレンジャー(レッド)
 ニノンと章が戦ってほとんどダメージを受けなかった『イネブ・ヘジの狂える王』が次に出会ったのは、富井・亮平(イェーガーレッド・f12712)だった。
 『イネブ・ヘジの狂える王』に向かって亮平はこう言った。
「悪の秘密結社オブリビオンの一員め! この私がお前を退治してやるからそう思え!!」
 そう亮平が言うと、『イネブ・ヘジの狂える王』はこう言った。
「『悪の秘密結社』? なんだ、それは?」
 『イネブ・ヘジの狂える王』がそう亮平に聞くと、亮平はこう言った。
「だって、そうだろう! 様々な世界に迷惑をかけて、挙句の果てには戦争とか最近では「猟書家」とかいう存在まで出てくる始末!!」
 亮平が畳みかけるように熱弁をふるうと、『イネブ・ヘジの狂える王』はこう言った。
「それは、我々オブリビオンが成そうとしている事をしているだけだ。そこにあるものは『善』も『悪』もない」
 『イネブ・ヘジの狂える王』がそう言うと、亮平はこう叫んだ。
「悪は滅ぶべし! このイェーガーレッドに任せておけッ!」
 こうして亮平と『イネブ・ヘジの狂える王』との戦闘が始まった。

 『イネブ・ヘジの狂える王』が、ユーベルコード「ネクロポリスの狂嵐」を使った。
 すると、【腐食の呪詛を含んだ極彩色の旋風】を放ち、『イネブ・ヘジの狂える王』から近くにいた亮平を攻撃した!
「くっ… さすがラスボスなだけはあるな!! だが私も負けないぞ!!」
 亮平はそう言うと、ユーベルコード「発進! 超万能イェーガービークル!(ハッシン・チョウバンノウ・イェーガービークル)」を使った!!
「発進せよッ! イェェェエガァァァッッッ!! ビークルッッッッッ!!!」
 するとビークルの中から、「大型の格闘ロボット」が出てきて、『イネブ・ヘジの狂える王』を攻撃した!
 すると『イネブ・ヘジの狂える王』はダメージを受けたようだった。
 だが、まだ致命傷には至っていないようだった。
「くっ… まだ倒れない、ここは他の猟兵に任せるしかないだろうな…」
 亮平はそう言って戦線を離脱するのだった…


●年齢100歳以上の婆
 亮平によってダメージを受けた『イネブ・ヘジの狂える王』の前に現れたのは、グレナディン・サンライズ(永遠の挑戦者・f00626)だった。
「ここはこの年寄りに任せてもらおうかね?」
 グレナディンは『イネブ・ヘジの狂える王』に向かってそう言うと、『イネブ・ヘジの狂える王』はこう言った。
「ほほぅ… 年齢的にもいい生贄じゃないか。遠慮なく頂(いただ)くとしよう!」
 『イネブ・ヘジの狂える王』はそう言うと、ユーベルコード「アーマーンの大顎」を使った!
 すると『イネブ・ヘジの狂える王』の右腕が【罪深き魂を喰らう鰐】の頭部に変形し、噛みつき攻撃をグレナディンに向かって放った!
 だがグレナディンは、そんな『イネブ・ヘジの狂える王』のユーベルコード「アーマーンの大顎」をかわして距離をとった。
「ほぅ… なかなかやるな…」
 『イネブ・ヘジの狂える王』がそう言うと、グレナディンはこう言った。
「こう見えても、まだまだ衰えちゃいないよ」
 グレナディンはそう言うと指を1本差し出した。
「ほんの指先1本分。それだけで十分さ」
 グレナディンがそう言った瞬間に、ユーベルコード「老練のサイコキネシス(エクストラ・サイコキネシス)」を使った!
 すると、見えない【熟達したサイキックエナジー】を放ち、遠距離にいた『イネブ・ヘジの狂える王』を攻撃した。
「グッ…!! なかなかやるな…」
 『イネブ・ヘジの狂える王』はそう言うと、グレナディンはこう言った。
「大した事じゃないよ。あたしの技が老練なのは必然だよ」

 それもそのはず、グレナディンはスペースシップワールド出身の元反帝国の宇宙海賊だったのだから。
 100歳になったのを機に、世界に対する恩返しとして猟兵になったのである。

 だが、ある程度のダメージは受けたようだが『イネブ・ヘジの狂える王』はまだ倒れる気配はなかった。
「どうやらまだ倒れないようだね、戦線を離脱するよ」
 そう言ってグレナディンは、戦線を離脱するのだった。


●狐と竜殺し
 ある程度のダメージを受けてきた『イネブ・ヘジの狂える王』の目の前に現れたのは、中小路・楓椛(ダゴン焼き普及会代表・f29038)と七星・龍厳(紅蓮の竜殺し・f14830)だった。
 『イネブ・ヘジの狂える王』は、楓椛と龍厳を見るとこう言った。
「ほぅ… まだ生贄がいたか」
 『イネブ・ヘジの狂える王』はそう言うと、龍厳はこう言った。
「ああ、あんたの技を覚えに来たんだよ」
 そう龍厳は言うと、楓椛は「ピクリ」と反応した。
 だが、その楓椛の反応に龍厳は気づいていなかった…
「あんたは俺に勝つつもりでいるようだが、俺に挑むには10年早いな」
 龍厳はそう言うと『イネブ・ヘジの狂える王』はこう言った。
「ほほぅ… 面白い事を言う… 私の技を覚えられるものなら覚えてみろ!!」
 『イネブ・ヘジの狂える王』はそう言うと、ユーベルコード「ネクロポリスの狂嵐」を使った!
 すると【腐食の呪詛を含んだ極彩色の旋風】を放ち、『イネブ・ヘジの狂える王』が龍厳と楓椛を攻撃した。
 その時、楓椛の装備(主に大型の術を使う時に使う)【焜鉾「ばーざい」】を使ってユーベルコード「認知調律術式:にとくりす(ニトクリスノカガミ)」を使った!
「それな!」
 すると『イネブ・ヘジの狂える王』のユーベルコード「ネクロポリスの狂嵐」をコピーして使って相殺した後【谺・ろいがーのす】で跳弾も含めて『イネブ・ヘジの狂える王』を攪乱攻撃した!!
 そんな楓椛の戦いぶりを見た龍厳は、こう言った。
「凄いじゃねぇか、楓椛。俺も見習いたいぐらいだぜ」
 龍厳はそう言うと、ユーベルコード「ジャッジメント・レイ」を使った!
「降り注ぐ雷!」
 『イネブ・ヘジの狂える王』を見ながら【天からの雷】を放って、『イネブ・ヘジの狂える王』にダメージを与えた!!
「グッ… おのれ…… よくもやってくれたな………」
 楓椛と龍厳の攻撃により、かなりのダメージを受けたようだが、まだ立ち上がっていた。
「ここまでのようですね。退却します」
 そう楓椛は言うと、楓椛と龍厳は戦線を離脱していった。

 もうひと頑張りで倒せそうだ。がんばろう!!


●義透の『真の姿』
 ボロボロになった『イネブ・ヘジの狂える王』が見たのは、『疾き者』の真の姿の1つ『風絶鬼』になった馬県・義透(死天山彷徨う四悪霊・f28057)だった。
「社ですけれど、ここまできたら徹底的にですねー。『鬼』の矜持にかけて」
 義透の姿が『鬼』になっているのを見た『イネブ・ヘジの狂える王』は、こう言った。
「『鬼』か… ならば私達オブリビオンの仲間にならないか?」
 『イネブ・ヘジの狂える王』がそう言うと、『風絶鬼』はこう言った。
「『鬼』であっても、私は人を守るために戦うのですよー。私は、人を愛する『鬼』ですから」
 『風絶鬼』がそう言うと、『イネブ・ヘジの狂える王』はこう言った。
「そうか… 残念だ。ならば私の生贄になるがいい!!」
 『イネブ・ヘジの狂える王』はそう言うと、ユーベルコード「ネクロポリスの狂嵐」を使った。
 すると【腐食の呪詛を含んだ極彩色の旋風】を放ち、『イネブ・ヘジの狂える王』は『風絶鬼』を攻撃した!
 同時に『風絶鬼』はユーベルコード「四天境地・風(シテンキョウチ・カゼ)」を使った。
「これは『鬼』である私が、至った場所」
 すると、『風絶鬼』の装備である【四天刀鍵】を使って無数の【鬼蓮】の花びらに変え、『風絶鬼』は『イネブ・ヘジの狂える王』を攻撃した!
 それは、社の中というのならば、効果範囲内からは逃れられないと『風絶鬼』は考えたからである。
 『イネブ・ヘジの狂える王』は『風絶鬼』のユーベルコード「四天境地・風(シテンキョウチ・カゼ)」により止めを刺された!!
「ギャァァァァァァァァァーーーーーーーーーッ!!!」
 『イネブ・ヘジの狂える王』は、『風絶鬼』の攻撃によって断末魔の悲鳴を上げ、消滅していった…

 『風絶鬼』は、『イネブ・ヘジの狂える王』が消滅していった事を見届けると、他の猟兵達の所へと戻っていった…


●エピローグ
 『風絶鬼』が他の猟兵達の所に戻ると、他の猟兵達はこう言った。
「これで、人里離れた山奥での『祝祭』が行われる事はないんだね」
 猟兵達がそう言うと『風絶鬼』はこう言った。
「ああ、そうですね。後は人里離れた山奥の村の住民達の処遇でしょう」
 そう『風絶鬼』は言うと、さて、戻りましょうか? と猟兵達に言った。

 人里離れた山奥の村に猟兵達が戻ると、ちょうど人里離れた山奥の村の住人達がUDC職員達によって、連行されて行く所だった。
「ちくしょう! いったい俺達が何をしたっていうんだ!!」
「私達はただ、「普通」に暮らしていただけなのに…」
 人里離れた山奥の村の住人達が口々にそう言うと、UDC職員の1人がこう言った。
「黙れ! お前達は「UDC」に生贄を捧げ続けていたじゃないか!!」
 UDC職員がそう言うと、人里離れた山奥の村の住人達は黙ってしまった。
 そうして人里離れた山奥の村の住人達は、UDC職員の手によって連行されていったのだった……

「これでわたし達の役目は終わったんだね」
 猟兵の1人がそう言うと、他の猟兵がこう言った。
「ああ、そうだな。これで俺達の役目は終わったんだ」
 そうして猟兵達は、元の場所へと戻っていくのだった…