●南極遺跡調査行                                                   


                                                                                            ●権利表示                                                                                              『第六猟兵』(C)ryuw/トミーウォーカー

●UDC組織のとある場所にて
 ここはUDC組織のとある場所。
 UDC組織の上役の人が1人の研究者にこう言った。
「中松君、南極大陸にUDC怪物達が築いたと思しき「古代遺跡」が発見されたそうだ」
 中松と言われた男性研究者は、その言葉を聞いてこう言った。
「その「古代遺跡」が見つかった事と、私に何の関係が?」
 中松がそう聞くと、上役の人がこう言った。
「君に南極大陸にある「古代遺跡」の調査に向かって欲しい」
 上役の人の説明によると、こう言う事らしい。
 南極大陸にある「古代遺跡」専門の研究者が選抜され、猟兵達と共に遺跡の調査に向かって欲しいと言う事だった。
「はい、分かりました。そう言う事なら喜んで!!」
 そうして中松は南極大陸にある「古代遺跡」へと調査に向かう事になるのだった…。

●猟兵達にお願い
 グリモアベースに集まった猟兵達に1人のグリモア猟兵がこう言った。
「UDC組織から依頼が来ました」
 グリモア猟兵になりたてのリュセフィーヌ・オールセン(オラトリオのビーストマスター・f10236)は、1言こう言うと、こう続けた。
「依頼書によると、南極大陸にある「古代遺跡」の調査に研究者と共に向かって護衛して欲しいと言う事です」
 まずは南極へ行き、「古代遺跡」の入り口を探して欲しいようだ。
 そして「古代遺跡」に無事に入る事が出来ると、邪神の眷属の襲撃を受ける事になります。研究者が調査が完了するまで、眷属の群れを退けてください。
「研究者を護衛するも良し、眷属の群れを倒すも良しですよ!」
 リュセフィーヌは1言そう言うと、続きを続けた。
「眷属の群れを倒すと、ボスが現れます」
 十分なデータを収集し終わって撤退となりますが、それを阻むようにボスが現れます。戦って倒してもいいですし、逃げ切っても構いません。
 「古代遺跡」に入ったら、研究者は不幸にも死んだり発狂することがあるかもしれません。
「まあ、そんな事にはならないとは思いますが、猟兵の皆さん気を付けて下さいね」
 研究データは誰でも持ち帰れるとはいえ、そうなったら可哀そうですからね。

 1通り説明を終えたリュセフィーヌは、一息入れてこう言った。
「では、あなた方を現場へと送りますね。健闘を祈ります!!」
 そう言って、猟兵達を現場へとテレポートしたのだった。



リプレイ(シナリオ本編)

第1章 冒険 『南極遺跡調査』

●南極大陸の「古代遺跡」の入り口探し
 ここは南極の中松との待ち合わせ場所。
 ここで荻原・志桜(桜の魔女見習い・f01141)と鈍川家・玉五郎(かっこよくなりたい鈍川さん家の玉五郎・f19024)は中松を待っていた。
 玉五郎はブルブルと震えて寒そうにしていた。
 それもそのはず、玉五郎は愛用のマカロニウェスタンの服装で南極に来たからである。
 玉五郎のその姿を見た志桜はこう言った。
「ねぇ、なんでそんな寒そうな格好で南極へ来たの?」
 すると玉五郎は、こう言った。
「『南』極っていうからきっと暑い所に決まってると思ったんだにゃ~…」
 玉五郎はそう言うと、志桜はクスクス笑ってこう言った。
「玉五郎くん、意外とドジなんだね」
 その会話の後、志桜と玉五郎は、何だかんだで「古代遺跡」の話になった。
「ねぇねぇ、「古代遺跡」の探索ってワクワクしない?」
 その志桜の言葉を聞いて、玉五郎はこう言った。
「遺跡調査、楽しみだにゃーっ。おいらわくわくして眠れなかったにゃ!」
 玉五郎がこう言うと、志桜はこう返した。
「マンガやテレビじゃ遺跡の壁に隠しスイッチがー! ってよく見るけど、此処はどうなんだろう?」
 志桜と玉五郎がそう言う話をしていると、吹雪の中から1つの人影が見えた。
「あ、もしかしたら、あの人が「中松」さんじゃないかな?」
 吹雪の中から現れたのは、防寒着を着た「古代遺跡」専門の研究者「中松 宏(ひろし)」だった。
 中松は志桜と玉五郎の姿を認めると、2人にこう挨拶した。
「こんにちは。俺はここの「古代遺跡」専門の研究者「中松 宏」だ」
 よろしく。と中松が挨拶をすると、玉五郎はこう挨拶を返した。
「ニルヴァーナ・ファイブボール、ニルと呼ぶのにゃ」
 よろしくにゃ。と玉五郎は中松に挨拶をした。
 志桜も、よろしくと一言挨拶をした後こう言った。
「遺跡の調査と言っても、わたしは素人だし何から手を付けていいか分かんないなぁ…」
 志桜がそう言うと、中松が笑顔でこう言った。
「ああ、難しく考える必要はないよ。手に入れてくれた情報とかを頼りに探してくれればいいんだ」
 俺に教えてくれたら、俺も手伝うから。と中松は言うと志桜は安心した顔をした。
「ありがとうございます…」
 志桜はそう言うと、3人は「古代遺跡」を探索する事にした。

 南極の吹雪を吹き付ける中、3人は「古代遺跡」の入り口を探索するためそれぞれ入口を探し始めた。
 志桜も玉五郎も出来るだけ中松から離れずに、入り口をそれぞれの方法で探す。
 志桜は『世界知識』で調べた遺跡に関する情報を思い出しながら、その情報を中松に伝えた。
 そして、あらかじめ持ち前の『コミュ力』を生かしながら『情報収集』で集めた情報で入り口を探していた。
 そして玉五郎は、スキル「行進する群れ(ノミィズ・アーミー)」を使って、130体の小型の戦闘用【機械兵器】を召喚して、人海戦術で所々怪しい部分を探索していった。
 そして中松は2人に離れないように、一つの大きな岩を確かめていた。
 すると、その岩はガゴンッと微かに動いた。
「!! おい、ちょっと来てくれ!!」
 大きな岩が微かに動いた事で、中松は志桜と玉五郎を呼んだ。
「「? どうしたんですか(にゃ)?」」
 2人はそう言うと、中松は確かめていた大きな岩を指さしてこう言った。
「この岩を見てくれ! 確かめていたら微かにだが動いたんだ!!」
 中松がそう言うと、玉五郎はこう言った。
「分かったにゃ。スキル「行進する群れ(ノミィズ・アーミー)」で召喚した戦闘用【機械兵器】を使って開けてみるにゃ!」
 玉五郎はそう言うと、戦闘用【機械兵器】に大きな岩の隠し扉(?)を開けるようにと指示を出した。
 すると

 ズゴゴゴゴゴゴゴ………

 重い音がして、扉が開いた。
 どうやら本当に隠し扉だったようだ。
 その状況を見ていた志桜はこう言った。
「『マンガやテレビじゃ遺跡の壁に隠しスイッチがー!』…とか言ったけど、本当になったね…」
 志桜のその呟きをよそに中松と玉五郎は「古代遺跡」の中へと入っていくのだった…


●料理修行
 一方中松達が「古代遺跡」の入り口らしき場所に入った頃、御剣・刀也(真紅の荒獅子・f00225)は荷運びや中松の警護をしながら、ある人物を探していた。
 『第六感』を使って怪しい気配がしないかを確かめながら進んで行くと、刀也の探していた人物が見つかった。
 コック帽を身につけた、誰がどう見ても調理番だった。
「おお―――ッ!! やっと見つけたぜ!!」
 刀也がそう叫ぶと、調理番はこう言った。
「だ、誰ですか!? あなた達は!?」
 調理番にそう言われて、刀也はこう言った。
「すまない… 南極は俺達のいた場所と大分気候が違うからな。料理とかも勝手が違うと聞く」
 刀也は調理番にそう言って、こう続けた。
「そういう状況下でどういう方法で料理をするのか、是非とも学ばせて欲しいんだ」
 刀也がそう言うと、調理番はこう言った。
「ええ、良いですよ。そう言う事なら喜んで!」
 そうして調理番による刀也の料理教室(?)が始まった!!

「まずは基本となる『ハンバーグ』から行きましょうか?」
 調理番がそう言うと、刀也も はい! と元気よく返した。
「『ズボラハンバーグ』というハンバーグを作ってみましょう」
 調理番はそう言ってひき肉をポリ袋に入れ揉み始めた。
 ポリ袋に入ったひき肉が粘りが出るまで揉むと、玉ねぎのみじん切り・溶き卵・パン粉・牛乳・香味ペースト・カレー粉を同じポリ袋に入れてさらに揉みこんだ。
 そして、フライパンにオリーブオイルを熱し、ポリ袋の角を切ってマヨネーズのように絞ってフライパンに入れた。
 しばらくたって焼き色がつくと、ハンバーグを裏返した。
 裏返して少し焼き色がついたら、チーズをのせてフタをし、火が通るまで蒸し焼きにした。
 そして器に盛ったハンバーグを、調理番はスパイスとしてパセリを散らすとこう言った。
「はい。これで『ズボラハンバーグ』の出来上がりですよ~」
 調理番の作った『ズボラハンバーグ』を見て刀也は目を輝かせて、こう言った。
「おおおお――――――っ!! 凄いですね、本格的なハンバーグですね!!!」
 刀也が感動してそう言うと、調理番は照れたような顔をしてこう言った。
「いえ、そんな事ありませんよ。調理番として当たり前です」
 そう言う調理番に刀也はこう言った。
「いや、俺も料理が趣味でな。南極での調理の仕方とかに興味が尽きないんだ。よかったらもっと詳しく教えてくれないか?」

――――もうすでに趣旨から外れているのは、気のせいだろうか?


●黒竜の守護
 「古代遺跡」の中に入った中松達を守るため、ガルディエ・ワールレイド(黒竜の騎士・f11085)はユーベルコード「竜覚(ドラゴニック・センス)」を使って『第6感』を強めていた。
 ガルディエは中松にこう言った。
「中松さん、あなたは俺が守るから安心していいぜ」
 ガルディエが中松にこう言うと、中松はこう言った。
「ありがとうございます、ガルディエさん。そう言ってもらえると、安心出来ます」
 中松がそう言うと、ガルディエは後ろを向いたまま手を振った。
 ガルディエは、グリモア猟兵に「研究者は不幸にも死んだり発狂することがあるかもしれません。」と言う情報をもらったために、中松を死なせまいとする思いがそこまでガルディエを掻きたてているのだった。
 『第6感』を使って、人の精神に影響を与えそうな気配がないか注意して探した。
 すると、奥の扉の奥からそれらしい人の精神に影響を与えそうな気配を感じた。
「!! 危ない! その扉は危険だ!!」
 ガルディエはそう言うと、『破魔/オーラ防御』で、その怪しい気配を防いだ!
 ガルディエが怪しい気配を防いでくれた事を中松は感謝した。
「あ、ありがとうございます…」
 中松の感謝の言葉に、ガルディエはこう言った。
「大丈夫のようだな」
 ガルディエは中松から扉へと向き直り、こう言った。
「どうやら、ここに敵がいるようだな…」
 第1の敵がこの扉の中にいるようだ。

 そうして、第1の敵との戦い(中松にとっての調査)が始まろうとしていた…


第2章 集団戦 『雲の鏡へ言の葉映ししもの』

 ガルディエが怪しい気配を見つけた扉の中に入ると、そこには空中に浮いている鏡と、弓のようなグロテスクな生き物を携えた少女オブリビオン『雲の鏡へ言の葉映ししもの』が立ちはだかっていた。
「私の居場所がよく分かったわね。でもこの先には行かせない!!」
 『雲の鏡へ言の葉映ししもの』はそう叫ぶと猟兵達に襲いかかって来るのだった。


●猟兵ガンマン
 猟兵達の近くにいた中松は「ひぃっ!!」と悲鳴をあげた。
「危ないにゃ!!」
 玉五郎はそう言うと、長銃【鰹ぶし】を使って中松を助けた。
 【鰹ぶし】で『雲の鏡へ言の葉映ししもの』を攻撃しながら、こう言った。
「早く調査を始めるにゃ!!」
 この相手はおいらが何とかするから、と玉五郎は言うと中松は早速南極の「古代遺跡」の調査を始めた。
 中松が南極の「古代遺跡」の調査を始めたのを見た玉五郎は、『雲の鏡へ言の葉映ししもの』を見てこう言った。
「抜くといいにゃ。私に勝てると思うならにゃ」
 そう言って玉五郎はユーベルコード「西武劇場(マカロニ・タイム)」を発動させた!
 すると、『雲の鏡へ言の葉映ししもの』はユーベルコード「現化の献身」を使って身体能力を増大させた!!
「くっ! は、早いにゃ!!」
 玉五郎は身体能力を増幅した『雲の鏡へ言の葉映ししもの』に【ミニミニトマホーク】を投げつけた!!
「ギャッ!」
 『雲の鏡へ言の葉映ししもの』は玉五郎の【ミニミニトマホーク】の不意打ちで、ダメージを受けた。
 だが、まだ倒れるほどのダメージではないようだ。
「よくも…… やってくれたね…」
 『雲の鏡へ言の葉映ししもの』は、そう言うと玉五郎をキッと睨んだ。
(そう、それでいいにゃ)
 玉五郎は無事に『雲の鏡へ言の葉映ししもの』が中松から完全に気がそれた事に感謝するのだった。


●2人の戦い
 『雲の鏡へ言の葉映ししもの』に玉五郎が与えたダメージによって、中松から気をそらす事に成功した。
 そこで2人の猟兵、岡田・依子(希シ念慮・f20829)と藍原・蒼夜(蒼き宝刀・f23131)が現れた。
 依子は追い詰めたような表情をして、『雲の鏡へ言の葉映ししもの』にこう言った。
「貴方は、私を…赦(ころ)してれる?」
 依子のその言葉を聞いた蒼夜は「え?」と思った。
 猟兵らしからぬ依子のその言葉は、自殺志願者としか思えなかった。
 それもそのはず、妖刀に憑かれ一族を悉く斬り捨てた過去を持つ依子は、強者の手によって死ぬ事が過去への贖罪と考えているのだった。

 その依子の言葉を聞いて、『雲の鏡へ言の葉映ししもの』は笑いながらこう言った。
「面白い事を言うじゃない! 望み通り赦(ころ)してあげるわ!!」
 そう『雲の鏡へ言の葉映ししもの』は言うと、依子の所に突っ込んでいった!
「危ない!!」
 依子が『雲の鏡へ言の葉映ししもの』に襲われるのを見た蒼夜は、ユーベルコード「びったんびったん」を使って『雲の鏡へ言の葉映ししもの』の足を持ち上げ、振り回した!
 グルグルと『雲の鏡へ言の葉映ししもの』を振り回し、遠くへと放り投げた。(もちろん中松のいない所でである)

 ズズ―――――ン……

 モクモクと土煙を出しながら『雲の鏡へ言の葉映ししもの』が現れて、蒼夜を見てこう言った。
「よくも…… やってくれたね!! そいつが死にたいって望んだから叶えてやろうとしてたのに!!」
 『雲の鏡へ言の葉映ししもの』がそう言うと、蒼夜はこう言った。
「どんな事があったかは知らないけど、依子さんが死にたがってるからって見殺しには出来ないよ!!」
 蒼夜のその言葉を聞いて、依子は『雲の鏡へ言の葉映ししもの』と戦う事を決意した。
 妖刀【喰骸(クガイ)】を使って、自分自身を解放した!
「死を喰らいなさい――喰骸」
 ユーベルコード「剣刃一閃」を使って、『雲の鏡へ言の葉映ししもの』へと斬りかかった!
「ギャアアアアア――――――ッ!!」
 『雲の鏡へ言の葉映ししもの』は悲鳴を上げると、わき目も振らず暴れ出してしまった。


●中松を守護する者
 依子のユーベルコードによって『雲の鏡へ言の葉映ししもの』はダメージを受け、暴れまわって来た。
 そのうち『雲の鏡へ言の葉映ししもの』は、中松が調査をしている場所へと近づいて来た!!
「危ない!!」
 そう言って『オーラ防御』全開で中松を守ったのは、荻原・志桜(桜の魔女見習い・f01141)だった。
 志桜は、愛用している杖【Fairy Nightmare】を使って、『カウンター』でユーベルコード「Freezing gandir(フリージング・ガンディル)」を使った!
「大丈夫? 怪我してない?」
 志桜は中松に向かってそう言うと、中松はこう言った。
「は、はい。大丈夫です、ありがとうございます」
 中松のその言葉を聞いて、志桜はこう言った。
「無事に研究データを持って、みんなで一緒に帰ろうね!」

 志桜と中松がそんなやり取りをしているうちに『雲の鏡へ言の葉映ししもの』は、ユーベルコード「現身の露呈」を使って、戦闘用の自身と同じ強さの【志桜の最も敬愛する存在】を召喚した。
 『雲の鏡へ言の葉映ししもの』が召喚したものは、『魔女』だった。
「え? 魔女?」
 志桜が戸惑っていると、魔女は志桜に向かって襲いかかって来た!
「いくら魔女が相手とはいえ、オブリビオンなら倒してみせるよ!!」
 志桜はそう言うと【Fairy Nightmare】を使って、魔女と戦った。
 だが、志桜はある事に気が付いた。
 『雲の鏡へ言の葉映ししもの』が魔女と戦っている間動いていないのである。
 その事に気が付いた志桜は、ターゲットを『雲の鏡へ言の葉映ししもの』に変え、ユーベルコード「Freezing gandir(フリージング・ガンディル)」を使って、『雲の鏡へ言の葉映ししもの』を攻撃した!
「ギャアアアアア――――――ッ!!」
 『雲の鏡へ言の葉映ししもの』が悲鳴を上げると、召喚された魔女は消え自分の動きが封じられている事が分かった。
 志桜は中松が無事に調査を続けているのを見て、ホッと一息つくのだった。


●黒竜の戦い
 志桜のユーベルコードで動きが封じられている『雲の鏡へ言の葉映ししもの』に向かってガルディエ・ワールレイド(黒竜の騎士・f11085)は、こう言った。
「遺跡の守護者って奴か? こっちは遺跡の奥に用が有ってな。悪ぃが、通らせてもらうぜ」
 ガルディエは『怪力/2回攻撃』を使って【魔槍斧ジレイザ】と【魔剣レギア】の二刀流を持って、ユーベルコード「竜神の裁き(ドラゴニック・ジャッジメント)」を使った。
 すると『雲の鏡へ言の葉映ししもの』は、動きが封じられている状況を利用してユーベルコード「現化の献身」を使って身体能力を増大させた!!
 すると、動きを封じていた氷がパリ―ンと割れて、『雲の鏡へ言の葉映ししもの』が動けるようになった。
「ハァ、ハァ、よくもやったわね。でもここは通さないから!」
 『雲の鏡へ言の葉映ししもの』はそう言うと、近距離戦を仕掛けて来た!!
 だが、ガルディエは【武器受け】で『雲の鏡へ言の葉映ししもの』の攻撃をかわし、再びユーベルコード「竜神の裁き(ドラゴニック・ジャッジメント)」を使った!!(『雲の鏡へ言の葉映ししもの』だけではなく、鏡とグロテスクな弓も対象)
「グッ… 申し訳ありません… 私は… もう…」
 そう言って『雲の鏡へ言の葉映ししもの』は、こと切れたのだった。


第3章 ボス戦 『間違った方向のエリート狂信者』

 ガルディエによって『雲の鏡へ言の葉映ししもの』は倒された。
 猟兵達は中松の所に向き直って、こう言った。
「中松さん、調査の様子はどうですか?」
 猟兵達のその質問に、中松はこう言った。
「ああ、大丈夫。この部屋は無事に調査が完了したよ」
 中松がそう言うと、猟兵達は『雲の鏡へ言の葉映ししもの』が守っていた扉を開けた。
 すると、南極の「古代遺跡」のボスである『間違った方向のエリート狂信者』が現れた!!
 『間違った方向のエリート狂信者』は、分厚いセーターを持った青年オブリビオンである。
 ここの部屋の調査が完了してデータを持ち帰る事が出来れば、猟兵達の役割は終わりである。
 あともう少しだ。頑張ろう!!


●ヒーロー&サイボーグ
 『間違った方向のエリート狂信者』の目の前に、2人の猟兵が現れた。
 ヒーローのアーサー・ツヴァイク(ドーンブレイカー・f03446)とサイボーグのエレクトゥス・レヴィン(誓兵・f11060)である。
 アーサーの苦手な事は頭を使う事で、オブリビオンをぶっ飛ばす事が得意なヒーローである。
 そして、エレクトゥスは左腕以外の四肢を機械化したサイボーグである。
 エレクトゥスは「事件解決を目的とした契約、または誓約」を理由に中松の護衛に参加した。
 2人は中松が調査を始めたのを確かめてから、『間違った方向のエリート狂信者』に向き直った。

 アーサーは、【サンストーン】で【ドーンブレイカー】に変身して、戦隊物のようなポーズを決めながら、こう言った。
「普段は寝てばっかりだが… 事件が起きたら即覚醒!  悪い奴らを太陽の向こう側までぶっ飛ばす正義のヒーロー【ドーンブレイカー】になって大暴れ、だぜ!」
 アーサーはそう言うと、こう続けた。
「貴様らの悪事は、お天道様はもちろん… 何より俺が許さねぇ!」
 アーサーのその言葉と同時にエレクトゥスはこう言った。
「さーて…… 契約に従って、お仕事といくか」
 2人の猟兵のその言葉に、『間違った方向のエリート狂信者』はこう言った。
「ほう? お前達にこの俺が倒せるとでもいうのか?」
 『間違った方向のエリート狂信者』はそう言うと、エレクトゥスはこう言った。
「誓約の為だ、ちょっとばかし無茶するかね!」
 エレクトゥスはそう言うと、ユーベルコード「ショウダウン・ロウブロウ」を使った。
 すると、『間違った方向のエリート狂信者』は、ユーベルコード「素晴らしき強制脱衣テク」を使って、【神業とも呼べる超人的な高速脱衣テク】による一撃で、肉体を傷つけずにエレクトゥスの【超硬連結放熱板】を狙った!
「危ない!!」
 アーサーがエレクトゥスを庇うようにして立ちはだかると、アーサーはこう叫んだ!
「【Select…BURST ACTION!】フルパワーで…ぶちかますぜ!!」
 アーサーが【ブーストアーム】でユーベルコード「レイシューター・フルバースト」で『間違った方向のエリート狂信者』を攻撃した!
「グッ!」
 『間違った方向のエリート狂信者』はアーサーとエレクトゥスによってダメージを受けたのだった。


●中松を守る者
 アーサーとエレクトゥスによってダメージを与えられた『間違った方向のエリート狂信者』は、中松に向かって攻撃しようとした!
 ところが中松を庇った猟兵がいた。
 グンヒルド・メリーン(たけのこ医者・f12254)である。
 グンヒルドは『間違った方向のエリート狂信者』に向かい、こう言った。
「あなたには、中松君の調査の邪魔はさせません!」
 グンヒルドはそう言って、『間違った方向のエリート狂信者』に、ユーベルコード「レプリカクラフト」を使った!
 グンヒルドが模倣した偽物を作ると、『間違った方向のエリート狂信者』は、うおおおおおおお―――――――ッ!! と雄叫びをあげると、ユーベルコード「その気になったら空だって飛んでみせる」を使った!
 全身を【まだ俺はこんな所で止まれないという思い】で覆い、『間違った方向のエリート狂信者』の【衣服への熱い執念と執着】に比例した戦闘力増強と、飛翔能力を得た。
 だが、グンヒルドは中松を守るために、愛用の拳銃【ラシャ】を使って空中を飛んだ『間違った方向のエリート狂信者』を狙って打った!!

 ズキュ――――――――ン!!

「グッ……!!」
 グンヒルドの狙いが命中し『間違った方向のエリート狂信者』は、ドサッと地面に落とされたのだった…


●中松を守れ!!
 グンヒルドによって『間違った方向のエリート狂信者』は、空を浮いていた場所から落とされた。
 撃ち落とされた『間違った方向のエリート狂信者』を見て、御剣・刀也(真紅の荒獅子・f00225)はこう言った。
「………なんともわけのわからんオブリビオンだな。まぁいい、お前は敵。なら斬り捨てるだけだ」
 刀也は一言そう言うと、さらにこう続けた。
「服は汚れるためにある。シンプルで動きやすいのが一番いいんだよ」
 刀也がそう言った後に、ガルディエ・ワールレイド(黒竜の騎士・f11085)はこう言った。
「南極で「古代遺跡」っていう場所柄と何の関係も無さそうな敵が出やがったな」
 まぁ日本の都市部とかに出られるよりは、周囲への迷惑度が低くて結構な事なのかもしれねぇが……と納得いかない表情で言った。
 刀也とガルディエにそう言われた『間違った方向のエリート狂信者』は、こう怒鳴った。
「うるさい! これが俺の戦闘スタイルなんだよ!!」
 『間違った方向のエリート狂信者』はそう言うと、猟兵達ではなく、調査を続けていた中松の方へと襲い掛かった!
 その時、鈍川家・玉五郎(かっこよくなりたい鈍川さん家の玉五郎・f19024)が 愛用の銃【櫃まぶし】を使って、クイックドロウで『間違った方向のエリート狂信者』を連射した!!
「グッ… よくもやったな!!」
 『間違った方向のエリート狂信者』がそう言うと、玉五郎はこう言った。
「おいら達は、中松さんを守ってみせるぜ!」
 玉五郎がそう言うと、ガルディエもこう言った。
「ああ、そうだな。中松は必ず俺達が守ってみせる!!」
 ガルディエがそう言うと、『怪力/2回攻撃』を使って【魔槍斧ジレイザ】と【魔剣レギア】の二刀流を持って『間違った方向のエリート狂信者』を攻撃した!!
 すると『間違った方向のエリート狂信者』は、ユーベルコード「素晴らしき強制脱衣テク」を使った!!
 すると玉五郎はこう言った。
「高速脱衣!?こんな所でそんな事されたら凍死は確定にゃ!おいらは絶対脱がされたくないのにゃ!」
 玉五郎はそう言うと、ユーベルコード「蝶の様に舞い、竹トンボの様に落ちる(ハンマースイング・クイックドロウアンドスナイプ)」を使って高威力高命中の【拳銃八連射と、頭部へ長銃の狙撃】を放った。
 すると『間違った方向のエリート狂信者』は、玉五郎のユーベルコードによってダメージを負った。
 だがまだ動ける余裕があるようだ。
 『間違った方向のエリート狂信者』は起き上がりながら、こう言った。
「よくもやってくれたな… だがここで終わりだ!!」
 『間違った方向のエリート狂信者』は、そう言って再びユーベルコード「素晴らしき強制脱衣テク」を使った!
 するとガルディエは、こう言ってユーベルコード「竜威(ドラゴニック・パワー)」を使った!
「古き竜……その一旦を見せてやるよ!」
 ガルディエのユーベルコードを使う事で、『間違った方向のエリート狂信者』のユーベルコードを見事に相殺した!!
「くっ、なかなかやるじゃないか!!」
 『間違った方向のエリート狂信者』は、ガルディエから距離を取ろうとした…その時!
 刀也が、ダッシュと勇気で距離を詰めて、ユーベルコード「雲耀の太刀(ウンヨウノタチ)」を使って、捨て身の一撃をもって『間違った方向のエリート狂信者』を斬り捨てた!
 『間違った方向のエリート狂信者』は、悲鳴を上げる事なく倒されてしまった。


●エピローグ
 『間違った方向のエリート狂信者』を倒した猟兵達は、中松にこう言った。
「中松さん、どうですか? 調査の方は?」
 すると中松は調査器具を直しながら、こう言った。
「ええ、ちょうど調査が終わった所ですよ」
 そう中松が言うと、猟兵達はこう言った。
「そうですか。これで南極の「古代遺跡」の調査は終了ですね」
 猟兵達がこう言うと、中松は南極の「古代遺跡」のデータを持って嬉しそうにこう言った。
「はい、早くUDC組織に帰りましょう!」
 中松がそう言うと、猟兵達もUDC組織へと護衛の道を進めるのだった。